とある性別違和の記録

自分の性別に違和を感じたわたしが、性同一性障害の診断を経て戸籍変更に至るまでを綴ります

性別適合手術・入院12日目

週明け月曜日、またなにか動きがありそうです。

 

回診

朝一で百澤先生を中心とした回診にいらっしゃいました。

いつもどおり股間の状態を見たあと、ダイレーションの話に。

百澤先生曰く、以前はもっと早くからダイレーターを始めていたけど、今は退院後の通院時から始めるのでも良いと考えている。採用している術式(陰茎陰嚢皮膚反転法)の場合、基本的に癒合が起こらないので、そんなに早く始める必要はない。とのことでした。

その上で、今週木曜日の退院なので、では今日から始めてみますか、ということに。

いよいよダイレーションです。

 

ダイレーション

午前中はシャワーを浴びたり膣洗浄をしたりして過ごしました。

で、午後になって看護師さんがいらっしゃいまして、ダイレーションやってみましょう、となりました。

 

ちなみに今回使うダイレーターはこちら。比較のためにペットボトルと並べています。
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……分かります? そう、初めてのダイレーターなのに意外と太いんです。しかもこの上にまだ3段階太いのが待っているんです。

 

とにかくやってみないと話にならないので、ダイレーターに持参したコンドームを被せ(流石に太いとはいえコンドームブカブカです)、ゼリーを付着させて、下半身裸になり、手鏡を片手にさあ挿れてみてください、となりました。

あれ? いきなり自分でやるんですね。

仕方がありません、膣洗浄で入り口は分かっているので、そのあたりにあてがってゆっくり力を入れていきます。

話によると、初回はこの辺りでギブアップする方も多いらしいです。痛いとかそういった理由ですかね。一方わたしはあてがう場所は分かっていながらなかなか入らず、とはいえこういうのは焦ってはだめと理解しているので、座った状態で上から下に向かうよう角度を変えたりしてゆるゆると力を加えていきます。

と。

スルッという感じで入りました

プチシャワー・セペの時と同じで、入り方は器具の方がそうなるようにできているので、器具に合わせてゆっくり力を入れていけば、ちゃんと収まるところに収まるようです。

 

実はこの感覚、わたしは知っていました。

私の両耳たぶには00G(直径1cm)のピアス穴が開いているのですが、この穴を拡げるのが拡張器と呼ばれる器具です。先端が尖っていて、根本に向かってだんだん太くなっていく構造でして、細い拡張器から徐々に太いものに付け替えていくことで順に穴を大きくします。これが普通にやっても入っていかないので、ゆっくりゆっくり、時間をかけて押し込んでいくのです。するとあるタイミングでスルッと入ることがあります。

 

ダイレーターも規模の違いこそあれ、やっていることは同じです。ですので、筋がいいと褒められましたが、実は似たような経験があっただけ、なのです。

 

とはいえ、まだ先の方が入った程度です。何となく一気に根本まで入れるのかと思っていたのですが、今日はここまででいいらしいです。本来ならこの状態で15分くらい待つらしいのですが、初回ということで半分くらいの時間でいいそうです。

が、そこはそれ、やはり初めてなので出血が。血を拭きつつ、特に心配が必要な出血の仕方ではないことを看護師さんが確認します。こういったところはプロがそばについていてくれて心強いです。

やがて時間終了。ゆっくりと抜かれたダイレーターwithコンドームは、先端から5cmほどが血に濡れていました。つまりここまでは入っていたということですかね。

 

油断は禁物ですが、やってできなくはなさそうという自信はつきました。今後はこれを1回15分で1日2〜3回やったあと、膣洗浄ということでした。

 

個室の意味

以前書かれた記事を参照すると、管が取れて歩けるようになった辺りで大部屋に移動し、以降はそこでダイレーションと膣洗浄を行う、というのがセオリーだったようです。

それが今回一向に大部屋への引っ越しもなく、ダイレーションも始まらないなと思っていたら、この辺り大きく治療方針が変わったようです。

要は退院までは洗浄をメインに行い、ダイレーションは余裕がある場合だけ始める、洗浄にはシャワー付きの個室のほうが都合が良いので、最後まで個室ということになったのでしょう。

 

ともあれ、これでようやく入院中に指導されるものは一通り学んだようです。明日明後日はこれの繰り返し、明々後日には退院と、予定が見えてきました。