とある性別違和の記録

自分の性別に違和を感じたわたしが、性同一性障害の診断を経て戸籍変更に至るまでを綴ります

性別適合手術・入院13,14日目

あとはもう退院を待つだけのルーティンワークだと思っていました。

 

ダイレーションと膣洗浄

ダイレーションと膣洗浄は、退院後もずっと続くメンテナンス作業です。なので、今のうちに慣れておきます。

正直に言うと作業自体はあっという間に慣れました。もう手鏡なしでも膣の位置は覚えましたし。あとはだから、どこまで挿れられるか、サイズアップができるかというところを探りながらやっていくことになるんでしょうね。

あまり出血もないですし、この辺は順調です。

 

深夜の部屋移動

13日目の夜、とうに消灯時間も過ぎたところで、ノックの音が。

何事かと思ったら看護師さんが入ってきて、すまなそうにおっしゃいました。曰く、重症の患者さんが出たので個室で面倒を見たい、ついては4人部屋に部屋を移っていただきたい、とのこと。

今から? とは思いましたが事情は把握したので、すぐに荷物をまとめます。移動自体は看護師さんに全ておまかせで、終わったあと4人部屋に。

いや、こんなこともあるんですね。

 

シャワー

ということで個室のシャワーが使えなくなったので、今日の洗浄は共用のシャワールームです。ここを使うのは入院日以来。

 

ところで、退院した真っ先にやりたかったことの一つが、裸で全身を鏡に映して見ることだったんですよね。

だって毎日のように患部は見てるわけですけど、それが全身の中でどういうふうに見えるのか、全体のフォルムはどう変わったのかは、全部を通しで見てみないと分からないじゃないですか。

 

ところが、共用のシャワールームに入ったところ、あったんです。小さいけどなんとか全身を収めることができる鏡が

見てみました。

見慣れた自分の身体の中、そこだけぽっかり何もなくなったように、邪魔なものが消え失せていました

 

あ、わたし、こういう身体になったんだ。

ずっとなりたかった身体になった自分がそこにいました。

 

限られたシャワーの時間の中、しばし感慨に耽るかのようにその身体を見ていました。

 

明日は退院

さて、明日はいよいよ退院です。

明後日からはもう業務に戻るし、自宅に戻ったらダイレーションや洗浄をどうやるかを検討しなければいけません。結構慌ただしくなりそうです。